1960.10.29(土) 大盛況の玉木ゼミ ・・・ 周囲は理科生ばかりなり
物理研究室の前で一寸気後れしたが、思い切って入ってみると満員の盛況。 それでもまだ幾らか早かったと見えて大分席が空いていたので前の方へ中村の分も取ることが出来た。 そのうちに次第に混雑してきて席はいっぱいにふさがり、その上大勢が立つという状態になったが、その立っている人たちに混じって MK さんの姿も見えた。・・・
・・・
こうして周囲を理科生たちに取り巻かれて講義を聴いていても教養の差をまざまざと見せ付けられる。 到底彼らとの間にスムーズなコミュニケーションが成立するとは思われない。 しかし、それくらいの事は始めからわかっていたはず・・・
・・・ 文科生でありながら、理科生に劣らぬ自然科学に対する知識と理解力を持つ、それこそ僕が東大へ入った最大の目的であり、念願だった・・・
・・・ それが僕の究極の目標である科学と宗教の結合を実現するための第一歩なのだ。
(注: ・・・ 今まで何で、東大、それも文科などに入ったのか、すっかり忘れていたが、要するにこういうことだったのだ。 思えば全く無謀な大風呂敷を広げて収拾がつかなくなっていたのだった。 しかし、せっかく拾った命の使い道としてはそれも悪くない。 所詮人生は夢のまた夢 ・・・ と思う今日この頃である。 )
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