2012年3月24日土曜日

1962.2.2(金) "マドンナ" の現実・・・私との距離は、遠ざかる一方

3限の独語が終わってから、2号館前で皆と別れ、5号館の方へ行く途中、植え込みの向うに彼女の姿が見えたので、・・・・・・ 今更、引き返すことも出来ず、覚悟を決めて擦れ違った。
あの時の彼女の表情は、明らかに困惑のそれだった。 勿論、軽蔑や嫌悪ではなかった。

そのまま書籍部へ入り、サービス券で統計のプリントを買った。 W の態度は相変わらずそっけなく、まるで怒っているのではないかと思われるほどだった。
・・・・・
そのまま帰る気になれず・・・・・
散髪でもして貰おうと思って理髪部へ行ったが、一杯なので諦め、暫くあちこちぶらぶらしてから、図書館の一杯なのを確かめて、今度こそ断念して帰ることにした。

(注: 擦れ違ったのは P、困惑するしかなかったろう。 今思えば、H さんが杉山の大胆なアプローチに困惑したのと同じ状況だったのに、当時の私にはそれに気付く余裕が無かった。
W とは Wistalia のことだが、彼女の態度がそんなにそっけなかったとは思っていなかった。これまでの日記に出てくる彼女のイメージとは随分かけ離れている。 しかし、"相変わらず" と書かれている以上、私に対しては、きっとそうだったのだろう。
現実の世界に生きる彼女達と、夢想の世界で美化した彼女らに憧れ続ける私との距離は、遠ざかる一方だった。)

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1 件のコメント:

2023年7月9日 11:26 に投稿, Blogger 関口益照 さんは書きました...

私は、相変わらず無責任な夢の先延ばしを続けていたが、彼女たちは待ったなしの人生の選択を迫られていたのだということに思い至ったのは、それから何年もたってからだった。

 

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