1961.5.17(水) 東大生の体力
・・・ ところで今日の体力測定では全く情けない思いをした。 懸垂2回、百m走15秒6 などというのは、東大生としてもお話にならない成績だそうで、今更ながら自分の体力の限界というものを思い知らされた。
しかし、更に驚いたのは一通り済んで点数換算に入ることになり、教官のところへ杉山と一緒に行く途中、土堤の上を見ると、5、6 人の女の子と一緒に MK さんの姿が見えるではないか。 顔には出さなかったが杉山も内心驚いたに違いない。
とにかく今頃、MK さんが運動着姿でこんな所にたっているなんて考えられないことで、暫くは人違いかと思ったほどだ。
しかし、そのうちに大竹が、あれは ワンゲルだというのを聞いてやっと納得がいった。・・・
(注: 今更ながらと書いたのは、中学時代毎日暗くなるまで陸上部の連中と一緒に練習していて、月を追って旧友たちに差をつけられていった経験を思い出したからだ。 私が有名人の "努力と根性" 論に傲慢さと偽善を感じるようになった所以である。
杉山というのは駿台予備校で私や MK 嬢と同じクラス・・・といっても 5百人の大部屋だったので口をきいたこともなかったが・・・だった男で駒場でも同じクラスになったので、彼が MK 嬢に好意を寄せていたことは知っていた。
大竹というのはいつも一緒に行動していた仲間の一人で、彼自身ワンゲルの部員だった。
今頃、MK さんが運動着姿でこんな所にたっているなんて考えられない・・と書いたのは、そのくらい彼女がお嬢さんタイプだったからだ。 駿台時代から、きっとどこかのお嬢さん学校の出身に違いないと思っていた。)
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