2011年7月22日金曜日

1961.6.15(木) 肩透かし対誘導尋問

四限、いよいよ待望のロシア語である。 3時限の独語の講義も半ば上の空であったらしい杉山も勇躍(しかし、意外に弱気な態度を見せたりした)決定的瞬間に臨まんとしたまでは良かったが、いくら待っても彼女の姿が現れない。 まったくお互いに拍子抜けしてしまった。
やむなくと言うわけで帰りに彼女の相棒(丁度ワンゲルで大竹と知り合いだった。)をつかまえ、小柳の言を借りれば誘導尋問を試み、まんまと彼女の出身校、名前、クラスを訊き出してしまった。(もっとも僕は、後から追いついたので、名前、クラス等は聞き漏らしたが) とにかく驚いた手腕である。 杉山としては、これで漸く愁眉を開いたというところであろう。

(注: 欠席で肩透かしを食わされても、そのくらいでは諦めず、相棒に対する誘導尋問で食い下がったところなどは、クラスの面々にとっても、まさに虚々実々の攻防で見ものだった。 その時点で出身校名を含めた本人確認はなされたが、この日記でこれ以上書くわけには行かない。)

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