2012年3月29日木曜日

1962.2.9(金) 学部決定は何時だったのだろう?

2限終了後、ホールで東と昼食を摂ってから、図書館で、高橋、大村、木村、小西、それに山田も加えて雑談した。・・・・
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雑談中、"彼等" もやって来て図書館へ入って行った。 芝生のところで話していると〇〇を含む4人ばかりの女の子が近くへ来て、アイスクリームを食べたりしていたが、その途中から来た木村がずっと神妙にしていたのは愉快だった。 30分ほどしてから皆で渋谷へ繰り出し、"さくら" で勉強会をした。 あまり捗らなかった。

皆と別れてから小西と二人で食事をし(寮食)、図書館の喫煙室で 9時少し前まで勉強した。 終わってからホールで夕食を奢って貰った。 とにかく今日は非常に愉快だった。
小西という男は確かに少し偏狭なと言ってよいような所があるにはあるが、しかし、現代の青年の殆んど全ての者が失ってしまっているある種の純粋さ、一途さ、そして卑俗なものに染まるまいとする潔癖さを持っている。 これはかけがえのないものであり、偏屈であることは喜ぶべきことではないにしても、それを失ってまで偏屈さを矯正する必要はないし、またすべきではないと思う。 彼がそれを気にしているらしいので、そう言ってやったところ大分安心したようだった。

とにかく僕自身、そういうひたむきな気持ちを失いかけて居た矢先だっただけに、大いに反省させられるところがあった。 これから良い友達になれそうである。・・・・

(注: 此処に出てくる面々のうち、東と山田は法学部、それ以外は経済学部進学組だった。この頃はもう法学部組と経済学部組の色分けははっきりしていて、幾つかの共通必修科目以外は、別行動になっていたはずだが、時々こうして一緒に雑談していたらしい。
木村が神妙にしていたのは、アイスクリームを食べていた4人の女の子の中に意中の〇〇が居たからである。 そのことは、皆、彼自身から聞いて知っていた。 こんな調子で渋谷のサテンに篭っても勉強が捗るはずがない。 雑談中、図書館に入っていった "彼等" とは、P とその相方である。

小西のことは、前にも書いたが、本郷のゼミ仲間からも偏屈振りをからかわれていた。 にも拘らず好いやつだと皆に好かれ、未だに大石会(大石ゼミ同窓会)の常連である。 彼を私の郷里に案内した時のことは、ホームページ "一期一会" に紹介している。) 

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