1962.5.2(水) サブゼミの相談やら、従弟j妹達の進学指導やら
原論は休講だった。 小西は8時5分には学校に着いていたそうで、頻りにぼやいていた。 稲垣と受付のところで会い、3人でコーヒーを飲みに行った。
財政学の終わったところで、皆で相談した結果、土曜6時半に西荻窪駅に集合することになった。吉沢が部屋を提供するとの事であった。 帰りに神田へ出て、近経講座Ⅱと General Theory を買った。 本屋めぐりの途中、松村さんに会い、一応会釈しておいたが、先生の方では全然記憶がないらしかった。
伯父さんのところでは、淑代ちゃんに簡単な代数計算の問題と比重の問題、それから修ちゃんに代数の応用問題を説明してあげた。 10時半ごろスクーターで錦糸町まで送っていただいてお暇した。
それにしても、淑代ちゃんが
比重 ρ=Ag/Wg=Ag/{(Wg/V)・V}=Ag/V=d
を理解してくれた時は嬉しかった。
(注1): 吉沢と言うのは、後に貨幣論で一家を成し、甲南大学長を務めた吉沢秀成である。一度、西荻の線路沿いに有った吉沢の家に行ったことが有ったことはずっと覚えていたが、一体何をしに行ったのかは、すっかり忘れいた。 多分このサブゼミもそれっきりで流れてしまったのではないかと思う。
(注2): 修、淑代の従弟妹は、夫々、高校受験を控えてそれなりのプレッシャーをかかえていたらしく、叔父や叔母も気を揉んでいたので、ときどきご馳走になっていたお返しを兼ねて、勉強を見てあげることにした次第。 2人とも私達3人兄妹と似たような能力だったが、とくに妹の淑代ちゃんは、その気になれば相当いけそうな気がした。 因みにこの式で、いったい何を教えようとしたのか未だに良くわからない。 水の比重を1と定義しているので、結果として "比重の値"="密度の値" が導かれるということらしいが、高校入試の算数でこんな根本的な概念を出題するはずはないから、恐らく私の中学時代からの教科書不信のウップン晴らしの相手をさせたのだろう。
しかし、ともかく叔父や叔母が単なるご馳走でお茶を濁すはずはないから、きっと月々の不足分2千円くらいは頂いたに違いない。
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