1962.2.25(日) 忘れえぬ人々④・・畏友、堀籠幸雄君
11時頃、兄のところへ行き、正午頃まで話してから、本郷へ行った。 全く大した図書館だった。 堀篭が来ていた。 帰りは三光町で別れた。 まだ200頁も残っている。 果たして終わるかどうか。
(注: 堀篭とは、後年、最高裁判事となり、次期長官の最有力候補と言われながら、政局の急変で、長蛇を逸した堀籠幸雄である。 先年の同窓会の時、国民審査で過去最高の500万票を超える反対票があった(何処かの団体の組織票だろう!)といって笑っていたが、学生時代から茫洋としていながら何事にも動じない風格があった。
勉強の目標が定まらず、いつもふらふらしていた私とは、本来ならば、水と油で不仲だったとしてもおかしくない筈だが、妙に馬が合ってよく雑談したものだ。 恐らく、お互いに、中身はともかく、目先の話題より遠くの目標を追っていたことを感じていたからだろう。
戸山高校出身の彼が三光町で下車したのは自宅が近かったからだ。 駒場の図書館より、本郷の図書館に通う方が確かに便利だった筈だ。)
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